スパナは、DIYや車のメンテナンスに欠かせない工具です。ボルトやナットを回し、固定したり外したりする作業に使われます。

そんな身近な工具であるスパナですが、実はさまざまなサイズがあります。そのため、購入する際に「どのサイズを買えばいい?」「サイズの確認方法は?」とお悩みの方も多いことでしょう。本記事では、スパナのサイズを確認する方法について解説します。スパナの種類や正しい選び方も紹介しますので、スパナ選びのヒントとして活用してください。

スパナのサイズを確認する方法

ボルトやナットをつかむ部分(スパナの先端)は、口部や口径部と呼ばれています。スパナの口径部には、二面幅のサイズが刻印されており、14であれば14mmの二面幅を持つボルトやナットに対応可能なスパナであることを示しています。

多くの人に利用されている両口スパナは、1本で2つのサイズに対応可能です。両口スパナの場合、両端の口部が異なるサイズに対応しています。たとえば、12mmと14mmの口径を持つスパナは「12×14」と表現します。このように、スパナにはいくつかバリエーションがあり、それぞれ対応するボルトやナットのサイズも異なります。スパナを選ぶ際は、ボルトやナットのサイズを正確に測り、きちんと適合するスパナを選びましょう。

スパナのサイズは口部の二面幅で確認する

ボルトやナットの二面幅サイズに適合したスパナを選ぶことが、スパナ選びの重要なポイントです。二面幅とは、スパナの頭部を上から見て、向かい合う二辺の距離のことを意味しています。サイズが適合しないと、ボルト・ナットとスパナがうまくかからず、滑って外れる場合があります。ボルトやナットを傷つけたり、怪我をしたりする原因となるため注意しましょう。

スパナの種類は主に4つある

スパナにはさまざまな種類があり、特徴もそれぞれ異なります。適切な種類を使用することで効率よく作業を進められ、仕上がりも美しくなるでしょう。 ここでは、スパナ、片口スパナ、薄口スパナ、コンビネーションレンチの4つについて、特徴や用途を詳しく解説します。

スパナ

一般的に、スパナは両口スパナのことをさしている事が多く、両口スパナにはロングサイズとショートサイズがあります。

ロングサイズは、柄の部分が長く、テコの原理を利用して大きな力を加えやすいのが特徴です。ただ、力を加えすぎるとボルトやナットを傷つける可能性があるため、力加減に注意しましょう。 ショートサイズは狭い場所での作業に便利です。コンパクトなため、動きづらい場所での作業も可能です。ただ、テコの原理による強い力は加わりにくいため、しっかりと締めたい場合にはロングサイズを使用するといいでしょう。

片口スパナ

片口スパナは、六角ボルトやナットなどを締めたり緩めたりする工具です。家具の組み立てや自動車の整備まで、幅広いシーンで使われています。

片口スパナの特徴は、柄の一端にだけヘッドが付いていることです。そのため、両口スパナやコンビネーションレンチのように両端にヘッドを持つスパナと比べると、使えるボルトやナットの種類は限られます。

しかし、同じサイズのボルトやナットを繰り返して作業する場合には、ヘッドを交換する手間が省けるため効率的といえます。 また、持ち手の端にストラップを取り付けられる片口スパナもあります。落下防止に効果的であるため、高所作業を行う現場では安全に作業をすすめられるでしょう。

薄口スパナ

薄口スパナは、両口スパナなどの一般的なスパナよりも厚みが薄くなっているのが特徴です。両口スパナとほぼ同じ感覚で使えますが、狭い場所での作業に適しています。

また、広く普及しているスパナよりも、軽量であることが大きな特徴です。薄くて軽いため、厚みのないボルトやナットを取り扱う場合に適しており、作業時の負担を軽減できるのもメリットです。 薄口スパナにはさまざまな種類があり、先端の形状も少しずつ異なります。作業するボルトやナットに合わせて最適なものを選ぶことが大切であるため、工具を販売しているサイトなどで確認してみるといいでしょう。

コンビネーションレンチ

スパナと似たものにレンチがあります。ボルトやナットを緩める、固定するなどの作業に使われるのはどちらも同じであり、日本では先端が開いているものをスパナ、閉じているものをレンチと呼んでいます。

コンビネーションレンチとは、レンチの端がリング(メガネ)状になっているメガネレンチと、スパナが一体になった便利な工具のことをさします。両端についたスパナとメガネレンチのサイズは同一です。

ボルトやナットを締める際、スパナで仮締めし、メガネレンチで本締めするといった作業が可能です。それぞれ使い道の違う2種類のレンチがひとつになっているため、高い場所や狭い場所での作業の際には、持ち運ぶ工具を減らせるため重宝します。

コンビネーションレンチ1本でさまざまな作業に対応できるため、工具箱に入れておくと非常に便利であるといえます。

補足として、レンチの仲間であるモンキーレンチについても紹介しましょう。モンキーレンチとは、先端が開いており、ボルトやナットのサイズに合わせて幅を調整できるレンチのことを指します。 この1本でさまざまなサイズのボルトやナットに対応できるため、コンビネーションレンチ同様、とても利便性の高い工具です。ただし、幅を稼働して調整できる分、スパナなどに比べると力が分散してしまいやすいところが注意点です。

スパナの選び方

スパナはバリエーションが多彩で、どれを選べばいいか迷う方もいるでしょう。ここからは、スパナ選びのポイントを紹介しますので、購入の際の参考にしてください。

ボルトやナットのサイズに合わせる

ボルトやナットのサイズ選びは、DIYや整備作業においてとても重要です。サイズが合わないと、ボルトとナットの頭部を傷めるだけでなく、レンチが外れて怪我をする危険性もあります。

ボルトやナットのサイズは、日本産業規格(JIS規格)によって決められています。また、メートルねじと、ユニファイねじの2種類に分かれているのが特徴です。メートルねじはミリメートル(㎜)単位で、ユニファイねじはインチ(inch)単位でサイズを表します。 商品によって「ミリ」もしくは「インチ」どちらかの表示がされているケースがあります。ボルト・ナットの規格に適合したレンチを選択するようにしましょう。

用途に合ったものを選ぶ

スパナは、使用目的に合ったものを選びましょう。工具には得意な作業と不得意な作業があります。作業を行うなかで、複数の工具を使用する状況はよくありますが「なんとなくこれを使おう」といった曖昧な感覚で工具を選ぶことはおすすめできません。

作業の目的(仮締め、本締め、強い力でしっかりと締める、など)を明確にし、作業現場のスペースなどを考慮しながら、スパナの種類を選ぶようにしましょう。 目的や作業状況に合った工具を選ばない場合、作業効率が下がります。また、ボルトやスパナが壊れる原因にもなりかねません。適切な工具選びは、作業の質と安全性を高めるうえでとても重要な要素です。

こちらの記事では、ラチェットレンチの使い方について解説しています。使用する際の注意点も取り上げているため、ぜひあわせてご覧ください。

LEDの寿命とは?使えなくなるサインと長持ちさせるコツ

LED照明の寿命は40,000時間から50,000時間ほどです。1日8時間使用する場合、10年以上使えることになります。本記事では、LEDの特徴や交換時期の目安、メンテナンス方法について解説します。

まとめ

スパナはDIYや整備作業の必需品ですが、種類が多いため選び方に迷うことも多いでしょう。作業効率をアップするためには、ボルトやナットに合ったスパナを選ぶ必要がありますが、まずは使用頻度の高い12×14サイズを選ぶのがおすすめです。

適切なサイズのスパナを選ぶことで安全にもつながるため、使用目的を考慮してスパナを選ぶようにしましょう。

電材ネットでは、幅広い品揃えの電設資材はもちろん、さまざまな工具も取り扱っています。メーカーも幅広くご用意しているため、プロの職人からDIY愛好家まで、さまざまなニーズに対応可能です。 スパナに関する詳細な情報をわかりやすく掲載しておりますので、ぜひ電材ネットをご覧になり、ご希望のスパナを見つけてください。

#スパナのサイズ #確認方法