電球は、LED電球・白熱電球・蛍光灯と3つの種類があります。それぞれの特徴を理解すれば、節電効果が見込めるだけでなく、居心地のよい住空間作りが叶います。
これから電球を買い換えようとお考えの方や、電球の違いを知りたい方に役立つ情報をお届けします。ぜひ参考にしてみてください。
目次
電球は3種類
電球には主に LED電球、白熱電球、蛍光灯の3種類があります。それぞれの特徴を知ることで、家庭に最適な電球を選べます。それぞれの特性を把握し、自宅の用途やニーズに合った電球を選ぶことが大切です。
LED電球
まず、LED電球は近年最も利用されることが多いタイプです。店頭に並んでいる電球はもちろんのこと、新築住宅で使われる電球もLEDのものが多くなっています。
LED電球の大きな魅力は、なんと言っても省エネ性と長寿命であることです。LED電球の寿命は、製品にもよりますが平均で約40,000~50,000時間ともいわれています。これは、1日8時間使った場合約10年使える計算です。
消費電力が非常に小さく、買い替え頻度も少なく押さえられるので、長い目で見たときにコストパフォーマンスの高い電球です。発熱量が少なく、安全性が高いこともポイントです。
さらに、明るさや光色のバリエーションが豊富な点も魅力です。明るく照らしたいリビングだけでなく、落ち着いた雰囲気にしたい寝室、照度が必要な作業スペースまで、さまざまな用途に対応できます。LED電球のデメリットは、初期コストがほかの電球よりもやや高額なことです。また、白熱電球などに比べると重いため、大きな照明器具に用いる場合は設置器具や設置場所の補強が必要となるケースもあります。
白熱電球
白熱電球は最も伝統的な電球で、暖かみのある光を提供するのが特徴です。白熱電球の寿命は約1,000~2,000時間と短く、消費電力も高いためランニングコストがかさむ点は注意が必要ですが、電球自体の価格が安いことから、初期費用は低く抑えられます。また、光の色味が自然で目に優しいため、リビングや寝室などリラックスしたい空間に向いています。また、調光機能を持つ照明器具にも対応しやすい点も魅力ですが、発熱量が多いため、取り扱いには注意が必要です。
蛍光灯
蛍光灯は、長寿命かつ電力効率の高さが特徴の電球です。寿命は16,000~16,000時間程度で、広い空間や明るさが必要な作業スペースに最適です。
蛍光灯はサイズや形状が豊富で、幅広い用途に対応できますが、点灯までに時間がかかる場合があることがデメリットです。また、一部に水銀を含む製品があるため、廃棄時には注意しなくてはなりません。それぞれの特性を把握し、自宅の用途やニーズに合った電球を選ぶことが大切です。
LED電球の選び方
LED電球を選ぶ際には、口金サイズ、形状、照明器具の仕様、明るさ、光色の5つのポイントを確認することが大切です。それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。
口金サイズを確認
LED電球の口金サイズとは、LED電球を照明器具に取り付ける部分のサイズを指します。一般的な家庭用の照明器具では「E26」や「E17」といったサイズが使用されることが多いですが、デスクライトやスポットライトなどでは「E11」や「E12」といった特殊なサイズが使われる場合もあります。
口金サイズの確認方法は簡単です。現在使用中の電球を取り外して、口金やガラス部分に記載されている数字を確認するか、照明器具の取扱説明書や箱を参照してみましょう。異なる口金の電球を使用すると、電気が点灯しないといった不具合の原因となるだけでなく、電球の破損やショートにもつながり、非常に危険です。電球の交換時は、必ず口金を確認しましょう。
形状を確認
LED電球は、光の広がり方によって「全方向」「広配光」「下方向」の3つのタイプに分類されます。それぞれのタイプは、使用する器具や設置場所に適した特徴を持っており、選び方によって照明の効果を大きく変えられます。
たとえばリビングのシャンデリアやペンダントライトには、空間全体をまんべんなく照らせる「全方向タイプ」が最適です。このタイプは部屋全体を均一に明るくするため、リビングや寝室などで落ち着いた雰囲気を作りたい場合におすすめです。
また、玄関やダイニングのブラケットライトやシーリングライトには「広配光タイプ」が向いています。このタイプは広い範囲を隅々まで均一に照らすことができ、実用性と見た目のバランスを兼ね備えた照明効果を発揮します。トイレや廊下など、スポットとして明るさを必要とする場所では「下方向タイプ」のLED電球が最適です。このタイプは光が一方向に集中するため、手元や足元など狙った場所を効率的に照らすことができます。ムーディーな照明としても活用できることから、空間の雰囲気づくりにも役立ちます。
タイプ | 特徴 | 適した照明器具 | おすすめの設置場所 |
---|---|---|---|
全方向タイプ | 空間全体を均一に照らす | ペンダントライト、シャンデリア | リビング、寝室 |
広配光タイプ | 広い範囲を隅々まで照らす | ブラケットライト、シーリングライト | 玄関、ダイニング |
下方向タイプ | 光が一方向に集中し、スポット的に照らせる | ダウンライト、スポットライト | トイレ、廊下、作業スペース |
照明器具の仕様を確認
LED電球を安全に使用するためには、照明器具の仕様を事前に確認することが大切です。とくに気をつけたいのが、照明器具が対応している定格電力や電圧です。
LED電球は、従来の白熱電球に比べて消費電力が低いため、多くの場合は既存の照明器具に問題なく使用できます。しかし、一部の古い照明器具や、特殊な器具では、LED電球に対応していない場合があるため注意が必要です。
また、調光機能を持つ照明器具を使用する場合は、調光対応のLED電球を選ぶ必要があります。調光に非対応のLED電球を使用すると、点滅や故障の原因となることがあるため気をつけましょう。照明器具の仕様を事前に確認することで、事故やトラブルを未然に防ぎ、長く安全に照明器具や電球を使えます。
明るさを確認
LED電球の明るさは「ルーメン(lm)」という単位で表されます。従来の白熱電球では、消費電力を意味する「ワット(W)」で明るさを判断していましたが、LED電球の場合はルーメン値が基準となります。
たとえば、LEDシーリングライトを使用する場合、4.5畳までは約2,200~3,199ルーメン、6畳であれば2,700~3,699ルーメンが快適な明るさの目安とされています。
一方、LEDペンダントライトを使用する場合、4.5畳までは約1,980~2,879ルーメン、6畳であれば2,430~3,329ルーメンほどあればよいでしょう。このように、必要な明るさは、空間の広さやライトの形状によっても異なるのです。明るさを選ぶ際には、部屋の広さや用途に応じたルーメン値を確認し、適切な明るさのLED電球を選ぶことがポイントです。
光色を確認
LED電球の光色には、大きく分けて「電球色」「昼白色」「昼光色」があり、それぞれ適した用途があります。
電球色は暖かみのあるオレンジがかった光で、リラックスできる雰囲気を作り出します。リビングルームや寝室など、リラックスしたい空間に最適です。
昼白色は自然光に近い白い光を放つため、勉強部屋や書斎、キッチンなど、集中したい場所に向いています。昼光色は青みがかった白い光で、明るく爽やかな印象を与えるため、浴室や作業場などに適しています。このように、部屋の用途や好みに応じて光色を選ぶことで、空間全体の印象を大きく変えられます。たとえば、リビングでは暖かみのある電球色を選ぶことで、落ち着いた雰囲気を作り出せます。キッチンでは昼白色を選ぶことで、調理の作業効率を向上させられるでしょう。
電球選びの注意点
電球を選ぶ際には、いくつかの注意点を意識しましょう。とくに注意したいポイントを3つにまとめましたので、参考にしてみてください。
光の広がり方で合う照明器具が異なる
LED電球には「全方向に光が広がるタイプ」と「特定の方向に集中するタイプ」があります。たとえば、シャンデリアやペンダントライトなど、部屋全体を照らす目的の照明器具には、光が全方向に広がるタイプの電球が適しています。一方で、ダウンライトやスポットライトのように特定のエリアを強調したい場合には、光が下方向に集中するタイプの電球を選ぶことで、効率的な照明が実現します。適切な光の広がり方を選ぶことで、空間全体のバランスが保たれ、快適な明るさを得られます。
電球のサイズ確認を忘れずに
電球を購入する際には、サイズを確認することを忘れてはいけません。サイズが合わない電球を購入すると、照明器具に取り付けられない、または、器具のカバーが閉まらないなどの問題が生じる可能性があります。
サイズ確認は、既存の電球を取り外して測定するか、照明器具の取扱説明書を参照すると確実です。正しいサイズの電球を選ぶことで、購入後のトラブルを回避できます。
演色性もチェックする
演色性とは、光が物体の色をどれだけ自然に見せるかを示す指標で、CRI(Color Rendering Index)という数値で表されます。この数値が高いほど、物の色が本来の自然な色味に近く見えるため、とくに家庭の照明では演色性が重要です。
100に近いほど演色性が高いとされており、CRIが80以上の電球は食材やインテリアを鮮やかに見せる効果があります。一方で、CRIが低い電球は色がくすんで見えることがあるため、快適な空間を保つためには避けるべきです。調理の際には、食材の色味が正確かつ鮮やかに見えることで、楽しさや安全性が向上します。また、インテリアの雰囲気を楽しむためにも、CRIの高い電球を選ぶことで室内全体の印象をよくできます。
まとめ
電球にはLED電球、白熱電球、蛍光灯などの種類があり、それぞれ特徴があります。なかでもLED電球は電気代を節約でき、非常に長持ちするためとてもおすすめです。
電球を選ぶときには、照明器具に合ったサイズや形を確認することが大切です。部屋に合った明るさや光の色を選ぶことで、毎日の生活がもっと快適になるでしょう。たとえば、リビングや寝室には暖かみのある「電球色」、キッチンやお風呂には明るい「昼白色」や「昼光色」を選ぶと、雰囲気や使いやすさがぐっとよくなります。 電気工事店様などにご利用いただいております電材ネットでは、さまざまなLED電球を豊富に取り扱っています。24時間365日注文受付・平日15時までのご注文で当日出荷も承っております。ぜひお気軽にお問い合わせください。